視覚機能スキルの評価表

WAVESについて

Wide-range Assessment of Vision-related Essential Skills  9.14.15      

供たちの顔、性格などそれぞれ違いがあり個性があります、身体の運動能力にも個人差があるように「見る力」にも個人差があります、そして、見る力は視力による違いだけではありません。

見る力の差は1)目から情報を取り込むための目の機能

      2)目から取り込んだ情報を理解する機能

      3)他の感覚機能や運動機能との連動

     その他さまざまな見ることに関するスキルの強さや弱さによって生じます。

    これらを視覚関連スキルと表現します。

 この視覚関連スキルが弱いと学習上のつまずきが出やすくなることが知られています。また、LD(学習障害)、AD/HD,ADS(自閉症スペクトラム)のある子供たちには視覚関連スキルの問題があることが多く見受けられます。

  以上のように見る力の評価をする一つの方法がWAVESです。その上で現状を把握しそれぞれの子供たちの特性に応じた支援を行うことが重要です。

検査内容~目的・内容

1.線なぞり・・目と手の協応=運筆の際の視覚と連動した手や指の比較的大きな動きの正確性を評価します。

2.形なぞり・・目と手の協応=運動の際の視覚と連動した手や指の比較的小さな動きの正確性を評価します。

3.数字みくらべ・・視覚的注意と眼球運動=視線を移動する速度と正確性を評価します。

4.形合わせ・・視覚的速度(弁別)=形の違いを素早く見分ける力を評価します。

5.形さがし・・視覚的速度(図と地)重なりあった線画の中から認識すべき形をより分けて形の違いを素早く見分ける力を評価します。

6.形つくり・・視覚的速度(形態完成)=とぎれとぎれの線画のかけている部分をイメージして形の違いを素早く見分ける力を評価します。

7.形みきわめ・・視覚的分析=細かい形の違いをよく見て正確に見分ける力を評価します。

8.形おぼえ・・視覚的記憶=形や空間に関する情報を覚える力を評価します。

9.形うつし・・図形構成=見本の図を見て書き写す力を評価します。

WAVESの結果と解釈(同年代の児童との比較においての評価)

  評価点  指数  評価点の差         判断

8以上  86以上  2以下   現時点では弱さは認めない(経過観察)

6~7  7685  3     弱さがある可能性が疑われる。

                      経過を見て必要に応じて支援を行う

5以下  75以下  4以上   弱さがあると判断早急に状態把握と支援を行う